STORY
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2021.09.01
心理治療施設の「大阪市立児童院」で児童指導員として勤務しています。
「大阪市立児童院」には、発達障害などの理由で一般社会での生活が困難な小学1年生から6年生までの子どもが入所しており、社会復帰に向けたサポートを行っています。
その中で私は、勉強や家事、遊びなどを通じて、一般社会で生活していくうえで必要な知識を、子どもたちに教えています。
私たちの施設には、社会に適応することが困難な被虐待児が多く、トラウマのケアなど、子どもたちとの関わり方に細心の注意を払う必要があります。
また、普通なら気にしないような些細な出来事でも、当施設の子どもたちは過剰に反応する傾向にあり、例えば、ただ単に暑いという理由だけで癇癪を起こしてしまうこともあります。
このような子どもたちに指導を行うのが私たちの役割であり、私自身も「あの子ならここまでできる」「この子はこれくらいかな」といった具合に、一人ひとりの特性を見極めながら接することを心がけています。
また、できないからといって叱るのではなく、できたことに対して評価をしてあげるのも、子どもたちに良い変化をもたらすために大切です。
当施設の子どもたちは高学年グループと低学年グループに分かれており、一人ひとりに担当の先生がついています。
私も2年目から担当の子どもを持つことになったのですが、そのときの出来事は今でも印象に残っています。
そもそも当施設の子どもたちには、家庭復帰するまでの期限が設けられており、それまでに私たちは、一般社会で生活していくために必要な知識を教えなければなりません。
しかし入所当初は、上手くいかないことがあると部屋におもちゃをまき散らして泣き叫んだり、怒りながらぬいぐるみを振り回したりして…本当に大変でした(笑)。
それでも1年ほど過ぎた頃にはそのようなこともだんだんと減っていき、5年生の途中で家庭復帰できることに!
退所後2週間ほどしてから当施設あてに、「今も頑張ってます」とご両親から連絡をいただけたときの喜びはとても大きかったですね。
たった1、2年だけでも子どもたちの変化をすごく感じられたので、続ければ続けるほどこどもたちの成長を実感できる、やりがいある仕事だと思います。
先輩はみんな良い方ばかりで、今でもしょっちゅう助けてもらっています。
些細なひと言で怒らせてしまったり、ダメなことに対して注意したのに口をきいてもらえなかったり…毎日子どもと接していると、このような失敗もたくさん出てきます。
でもそんなとき、先輩に相談すれば親身になってアドバイスをくださいますし、場合によっては子どもと私の間に入って関係を取り持ってくださることも。
先輩のおかげで今も仕事を続けられているといっても過言ではありません(笑)。
また当施設ではチーム支援を徹底しており、高学年・低学年の各担当が常に情報共有をすることで、どの先生でも対応できるような体制が整っています。
それに現場では先輩も一緒に働いているので質問しやすく、私も安心して働くことができています。
大学生の頃からバンド活動を続けているのですが、自分が感じた音楽の楽しさを、子どもたちにも伝えてあげたいですね。
施設内にはギターやピアノなども用意されているので、今後ぜひ取り組んでいきたいです。
ちなみに新卒入社してきた後輩は、自身のサッカー経験を活かして、児童院のサッカー部の指導をしています。
音楽やスポーツ以外の趣味でも、子どもたちが楽しめるものであれば大歓迎ですので、皆さんがお持ちの知識や経験もぜひ当施設で活かしていただければと思います。
【プロフィール】
入社:2019年入社(新卒)
職種:児童指導員
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