株式会社アプレ コミュニケーションズ

STORY

創業ストーリー
創立30周年を迎えて 代表取締役 鹿野和彦

2021.06.09

創立30周年を迎えて 代表取締役 鹿野和彦

“新型コロナウイルス感染症”一色だった2020年を終え、2021年4月にアプレコミュニケーションズに30回目の春が訪れました。「企業寿命30年説」があるように、30年後に企業が存続している確率は3~5%と言われています。衰退期を経ることなく、30周年を迎えることができたのは、信頼を置いて下さるお客様、共に夢を追い続ける仲間など、多くの出会いに恵まれたからこそだと考えています。この節目をきっかけに、アプレコミュニケーションズの歩みを振り返りたいと思います。

 

原点となったリクルート系の編集プロダクションでのアルバイト


私は1978年に早稲田大学に入学。家庭の事情から学費・生活費を自身で賄うために、様々なアルバイトを経験しました。その中で直接的な影響を受けたのが、リクルート系の編集プロダクションでのアルバイト経験でした。『B-ing』、『とらばーゆ』、『フロムエー』など、後に一時代を築く就職情報誌が続々と創刊された時期。当時は「新人類」と呼ばれる新しい価値観を持った若者たちの間で、「自分の好きなことを仕事にし、自分らしく働く」という考えが出始めた頃です。「自分らしく生きる」「自己の夢のために働く」という概念に強く共感した私は、働く人が自己実現できるような社会をつくるために役立つ仕事をしたいと考えるようになりました。

 

労働組合との出会いが転機の一つに


1981年に学生主体の編集プロダクション「早稲田クリエイティブ」を設立。リクルート社の案件の他、様々なコンテンツの企画・制作に携わってきました。

また、先輩や知人の紹介などで雑誌の編集などの仕事にも携わり始めたのですが、その時ひとつの転機が訪れました。それは、労働組合の制作物の依頼が入ったことです。リクルート関連の仕事で、多くの仕事と触れ合ってきた自負があり、“働く人”の現状について十分に理解しているつもりでしたが、制作を進めていく中ですぐにそれが過信であることに気づかされます。
私が編集プロダクションでのアルバイトや早稲田クリエイティブで目にしていたのは、あくまでも企業側から見た働く現場。実際は、多くの“働く人”が様々な問題や悩みなどを抱えており、自分は仕事の本質を何一つ理解していないことを思い知らされました。企業側の視点だけでなく、働く側の視点に立って考えることが必要だと痛感し、この経験が私の人生に大きな影響を与えただけでなく、「働く人をサポートする会社でありたい」という当社の礎にもなっています。

 

「就職」と「起業」の岐路


就活シーズンを間近に控えた大学3年生。私も社会人生活をどのようなカタチでスタートするかの選択を迫られていましたが、どうしても就職する自分の姿を想像できずにいました。その理由の一つが、先述した学生時代のアルバイト経験。求人誌の原稿制作のために人事担当者からお話を聞く中で、社員との向き合い方に大きな違和感を覚えたことにあります。どの会社も福利厚生制度や風通しの良い社風をもって「社員を大切にする会社」と謳っていました。確かにそれは魅力的に感じますが、それだけでは働きがいにつながりません。「仕事を通じて成長し、夢を実現できる会社こそが理想の会社なのでは」と考え、起業の道を進むことにしました。


創業当時から変わらない想い


1991年に、“社員の夢だけ事業が広がる会社”を作りたいという想いの下、新たに企画制作会社「アプレコミュニケーションズ」を設立。メディア制作やコンセプトメイキングの仕事を本格稼働させました。そして、社員に平等にチャンスを与えたいという想いから、若いうちから責任ある仕事を与え、能力を発揮できる環境をつくり出しました。

また、ライフスタイルに変化があっても働けるように、在宅社員制度や短時間勤務制度も早い時期から構築。新型コロナ感染症の感染拡大にあたっても、出社しての勤務と在宅での勤務を自ら選択できる裁量社員の仕組みを創設しました。その他、独立を志向する社員には、独立後もパートナーとして活躍できるAFC制度も構築。当社に関わる社員の多くが、それぞれの夢を多様な形で実現できるよう、今後も惜しみないサポートを続けていきたいと思います。

 

30年。その先にある未来


2021年4月、会社が設立30周年を迎えました。
ここまで歩みを進めてこられたのも、当社を育ててくださったお客様はもちろん、経営者として未熟であった私を支え、誠実に働いてくれた社員の存在があったことは言うまでもありません。
社員同士が粘り強くしなやかに支え合ってきたからこそ今が有り、30周年を迎えることができたことは感謝以外の言葉で表すことができません。

私たちが創業以来貫いてきた“お客様以上にお客様の立場に立って課題を解決する”という原点はこれからも変わることはありません。
今後はこの制作スタイルで培ったノウハウを活かしつつ、常に新たな付加価値を提案し続け、お客様、そして社会にとって存在意義のある会社であり続けます。